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2009年5月10日日曜日

説教:「接続中・・~ Está conectado」

○ 導入
  こちらへ来て、17日が経ちました。到着してもす ぐに困らないように、色々と教会の皆さんに準備していただいていましたから、不自由なく新しい生活が始まりました。冷蔵庫の中まで細かな心遣いを感じまし た。本当にありがとうございます。最初のころは、テレビもなく教会のラジオを借りてFMラジオを付けて朝食をとり、夕食をしていました。TVのニュース番 組もなく夜は時差ぼけも手伝って早く寝て、朝早くおきるという生活。久しぶりの静寂と規則正しい生活でした。しばらくしてTVを買い、急に世界に引き戻さ れた感じがしました。1週間目にようやくインターネットがつながりました。ケーブルテレビのお兄さんが線を引き回し、2階の書斎に機械を置き、そこからパ ソコンにケーブルを繋ぎ、「接続中・・」と表示されて、いよいよ「つながりました!」。数千のメイルが関をきったように流れ込んできました。迷惑メイルが 多いのですが。インターネットにつながると言うことは、ニュースや友人や社会とつながると言うこと。「これがなければ何もできない」そう感じてしまう世界 になっています。

○ み言葉に聞く
 「私につながっていなさい。私もあなたがたにつながっている」「私を離れては何もできない」 これが聖書の今日のキリストの言葉です。私はインターネットに接続できず、10日ほどを過ごし、世の中の動きや友人とのやり取りが断絶された生活をしまし た。知らないうちに、新型インフルエンザが人々を脅かし、日本では有名ロック歌手が亡くなっていました。世間と友人と隔絶された間は、のんびりと人間らし い生活をさせていただいたと言う良い面もありましたが、なんだか、1週間の断食をしているような、修行生活をしているような感じもしました。しかしそれ以 上に、キリストとつながっていなければ、良い実を結ぶことができない。いや、何もできない、とまでいわれています。

○ 振り返り
  電車の中の風景が先日テレビで話題になっていました。外国人の話でした。「日本の電車に乗って驚いた。大人のサラリーマンが分厚い漫画を読んでいる。そし てほとんどの人は寝ている」と。「国ごとに電車の風景が違って面白かったが、最近はどの国に行っても同じ。みんな携帯電話をいじっていたり、音楽を聴いて いたり」と。たしかに、若い人だけでなく、お年よりも携帯電話を使い、電車の中でもメイルを書いたり、何かを見ていたりします。ブラジルに来ても似た風景 を見ます。「パソコンや携帯で、今の人は人と話さなくなった」と言われる。しかし、「出会いたい。つながっていたい。」という気持ちは強くあります。私は 1996年に教会と幼稚園のホームページを出しました。まだ珍しがられて、雑誌に取材にも来られました。次第に、教会や幼稚園の問い合わせも、ホームペー ジを見てという人が増え始めました。メンバーも園児も、そういう経路でずいぶん増えたように思います。メイルで知り合った方に教会を紹介し、東京、千葉、 名古屋など、数箇所で洗礼を受けられました。「ホームページを拝見して、自殺を思いとどまったんですよ」と言うメイルももらいました。殺伐として、人と人 があまり心を開かない、一緒に泣いたり笑ったりしなくなった時代です。ブラジルはまだ違うかもしれませんが。しかし、人々は、決して孤独を好んでいるので はなくて、孤独の中で、なんとか、人との接点や、出口を探しているのです。

○ 奨め
 「私につながっていなさい」「良い実を結ば ない枝は切り落とされてしまう」と言われるキリストは、じっと待っているのではなくて、自分から私たちにつながりに来てくださいました。そして、自ら切り 落とされ、命を投げ出してくださった方なのです。バチカンのシスティーナ礼拝堂の天井に、ミケランジェロが描いた天地創造の有名な絵があります。週報の表 紙に印刷してみました。神様が人を創るところを力強く描いた絵です。土のちりで人を形作り、その鼻に命の息を吹き入れられて人は生きる物となった、と聖書 にあります。そして、この絵では、神様の力強く伸ばした指と、人の指が触れる様子が描かれています。神様は、天地創造の最初から、私たちにその手を伸ばし ています。イザヤ書に私の好きな言葉があります。41章13節です「私はあなたの主、あなたの神。あなたの右の手をとって言う 恐れるな、私はあなたを助 ける、と。」そしてもうひとつは、こうです59章1-2節「主の手が短くて救えないのではない。主の耳が鈍くて聞こえないのでもない。むしろお前たちの悪 が 神とお前たちの間を隔て お前たちの罪が神のみ顔を隠させ お前たちに耳を傾けられるのを妨げているのだ」。私たちも心を静かに悔い改めて、精一杯に 手を伸ばしてくださっている神様の手に捉えられようではありませんか。

私たちの教会について

「教会といっても色々あるようで、よく分からないなぁ。変なとこじゃないといいけど・・・」とよく聞きます。私(牧師)も昔そうでした。そこで、簡単に説明します。(igrejaluteranajaponesa@gmail.com)

 ブラジル福音ルーテル教会(IECLB)は、宗教改革者マルティン・ルターの流れを汲む、歴史のあるプロテスタント・キリスト教会です。 世界ではルーテル世界連盟(LWF)を組織し、世界最大のプロテスタント教会グループとして、世界各地で伝道・奉仕・教育に携わっています。LWFの社会奉仕部門のほか、ACTを通じた難民や被災者の緊急支援、開発事情では世界で定評があります。
 ブラジルでは、多数の日系人や駐在の日本人の方々のために、1965年から日本人牧師が宣教師として派遣されています。
 教会では、日本語での礼拝やメンバー同士の交流に加え、ブラジルでの社会奉仕の働きにも取り組んでいます。ポルトガル語での礼拝も始めました。

 日本語の礼拝、ポルトガル語の礼拝に参加したい方、牧師に相談がある方、楽しい食事やお茶をしながら、わいわいと情報交換をしたい方、日本のことをもっと知りたい日系人の方、駐在や引越しでブラジルへ来てもっといろいろな情報や人脈がほしい方、どなたでも、お気軽においでください。

 教会では、日本語によるパソコン相談教室や、日本語教室も始め、地域の皆さんにも喜んでいただいています。

 まずは、メイルをいただくか、日曜日の礼拝に来てみてください。牧師が丁寧に紹介や説明をいたします。
 ブラジル4年生?の牧師の日常生活を気ままに綴ったブログもご覧ください。

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